フランチャイズ時評バックナンバー

黒川孝雄の美

良いスーパーバイザーはどのように生まれるか フランチャイズ時評

 良いスーパーバイザーとはどのような人材であろうか。FRANJA2005年9月号にレックス・ホールデイングス社長・西山知義に、波多野編集長が「何故外食の新業態である牛角食堂等をライセンス販売に切り替えたのか」と質問しており、それに対して西山社長は次のように答えている。「まず、FCの定義が日本ではあいまいだと僕は感じています。ただレインズがライセンス販売に切り替えた理由はSV活動は加盟店さんからの要請により「後付け」の方がいいと判断したからである。(中略)また、牛角の加盟店企業などで何店舗も何業態もFCを経営されているマルチフランチャイジーの方々の中には「SV指導は自分達に必要ない。店を管理する仕組みだけ活用させてほしい」といった声もありました。当社のライセンス販売で、FCパッケージのSV活動だけをオプションで選べるようにしたのはそういう理由です」と述べておられる。筆者は日本の外食産業のトップの中で西山社長と渡辺美樹社長には格段の注目をしている。お二人とも、外食の枠にとらわれず、外食以外の分野にも発展する気持ちをおもちであるからである。

  まず、西山社長の「日本のFCの定義はあいまいである」との認識に対しては、昭和48年に成立した「中小小売商業振興法」の連鎖化事業(フランチャイズの意味)の定義をお知らせする。同方法第4条4項の5に「主として中小小売業者に対し、定型的な約款に基づき継続的に、商品を販売し、又はあっせんし、かつ経営に関する指導を行う事業である」この定義はフランチャイジーが「主として中小小売商業者」に限定されていること等、全体的に要件が絞り込み過ぎていると思われるという批判もある。(フランチャイズ・ハンドブックP21)

 しかし、SVの活動について否定的な、乃至は不要という発言は極めて重要であるので、SV自身の声をまとめた貴重なデータがあるので、「フランチャイズ時評」で紹介させていただく。
 なお、この掲載を快諾された(社)日本フランチャイズチェーン協会にお礼を申し上げる。
(社)日本フランチャイズチェーン協会の正会員社のスーパーバイザー(以下SVと略す)の意識調査を厚生労働省の予算で「フランチャイズチェーン事業産業雇用高度化推進事業報告書」がまとめられた。本調査は平成14年12月にフランチャイズチェーン協会の正会員企業に勤務するSV2511名(コンビニ1000名、サービス業・小売業626名、外食業885名)に従業員規模に応じて比例配分して配布された。
回収状況は919通(36.3%)である。




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