フランチャイズ時評バックナンバー

黒川孝雄の美

「成功するメガフランチャイジー」を紹介する

 この度、(社)中小企業診断協会東京支部フランチャイズ研究会(西野公晴会長)の「メガフランチオャイジー調査研究部会(部会長・杉本収氏)」より、「成功するメガフランチャイジー」(杉本収、伊藤恭編著・同友館・2100円)という著作が出版された。
 この「メガフランチャイジー調査・研究部会」は、フランチャイズ研究会の一部門であり、2004年度、2005年度の2年間にわたって、メガフランチャイジーの調査・研究を行い、「メガフランチャイジーに関する調査研究報告書」(非売品)を2年度に分割して作成し、20社のメガフランチャイジーの聞き取り調査、109社のメガフランチャイジーへのアンケート、株式公開しているメガフランチャイジー社の財務分析を通してメガフランチャイジーの実態に迫る調査・研究を行い、その成果を基に出版したのが本書である。
 本来ならば、書評を書くべきであるが、筆者も調査・研究部会の会員として聞き取り調査や、文書作成に当たっているので、公正を期するため、敢えて書評としないで、紹介に止めた。
 勿論、偏見と誤解に満ちているが、決して都合の良い紹介ではなく、内部にいなくては、分からないような事象についても明らかにした。
 
序 章 注目されるようなったメガフランチャイジー業界

まず、メガフランチャイジーを次のように定義している。
「加盟店部門の店舗数30店舗以上か、または加盟店部門の売上高20億円以上のフランチャイジーをメガフランチャイジーと称する」
 その上で株式公開をするメガフランチャイジーが10社以上に及び、投資対象にもなって事実から、メガフランチャイジーの社会的存在が認知されるようになったとしている。
 本書を作成する基盤となったものは、まず第1に雑誌、新聞などで記事となったメガフランチャイジー及びその予備軍109社を抽出し、アンケート調査を実施して、その実態の把握に努めた。第2に執筆者が日本全国に散在するメガフランチャイジー企業を訪問して、その成長過程を綿密に取材し、その成功要因を分析した。第3に、株式を公開しているメガフランチャイジー企業8社を選んで、成長性や収益性など財務分析を行っている。
 本書は、脱サラで自分自身の針路を切り開くためにフランチャイズを活用しようとしている起業家や、事業多角化のためにフランチャイズに活路を見出そうとしている中小企業者の方々に対して、夢と勇気を与える書にしたいという目的で書かれたものである。

第1章 わが国のフランチャイズビジネスにおけるメガフランチャイジー

1.わが国のフランチャイズ発展の歴史

 概ね、フランチャイズチェーン協会監修の「フランチャズ・ハンドブック」によっているが、唯一「製品・商標型フランチャイズ」と「ビジネス・フォーマット型フランチャイズ」の交錯について触れているのが、最大の特色であり、類書にない意見であり、今後更なる研究が期待される分野である。

2.フランチャイズとは何か

 フランチャイズという用語の定義を、日本フランチャイズチェーン協会の定義に従い、丁寧に分かりやすく解説している。
 メガフランチャイジーの定義については、フランチャイズ研究会が商業界別冊「ビッグチャンス」(2000年7月号=今から5年前)に下した定義を、ほぼそのまま踏襲して、採用している。
 「従来、フランチャイズシステムはフランチャイザーが大きくて、フランチャイジーは脱サラもしくは商店の業態転換程度に考えられて、小さな弱い存在と考えられてきた。しかし、メガフランチャイジーの登場によって、フランチャイズシステムが中堅、中小企業の経営拡大のための効果的な戦略と考えられるようになってきている」(P19)という下りは、ある意味で本書の結論部分に該当するとも言える。

3.第1世代メガフランチャイジーの登場

 ここから先はすべて新説であり、ある意味では仮説である。メガフランチャイジーを第1世代、第2世代、更に将来像として第3世代の出現まで予測している。
 まず、メガフランチャイジー企業の日本における発生の歴史として、岡崎に本を置くタニザワフーズ(株)が第1号であるとして、タニザワフーズの歴史をたどり、1978(昭和53)年7月に谷沢ニット商事から、社名を「タニザワフーズ」に変更して既存事業から完全撤退し、外食フランチャイジーへの業態転換を行った事実を検証している。メガフランチャイジーの萌芽が誕生して、約30年の歴史になる。
 「第1世代メガフランチャイジーが加盟する代表的フランチャイザーを調査してみると、ケンタッキー・フライド・チキン、吉野家、ミスタードーナッ、オートバックスセブン、TSUTAYAの5社のいずれか1社もしくは2社の加盟店となり、大きく成長した企業が多いと」(P21)いう事実を析出して、上記5社のフランチャイジー政策について検討している。
 「これら5社はいずれも1970年代、80年代に設立されるか、もしくはその時代に本格的な加盟店展開を開始しているのが共通している。」(P21)
 KFC、吉野家、ミスタードーナッ、オートバックスセブン、TSUTAYAの5社の加盟店政策を、関係者からの聞き取りや過去の著作等から調査して、いずれも積極的に複数店出店政策を強く進めて来た経緯を明らかにしている。
特にKFCについては、創業者グループの発言や、雑誌、書籍からの引用によって丁寧に分析し、かつアメリカのハーマンマネジメント社とかコリンフーズ・インターナショナル社で300店の直営店の店舗展開を行い、KFCを世界第二位のフードサービス業に成長させたアメリカの成功事例を見て、日本KFCの初期の経営者たちも同じ方法を採用したとしている。
フランチャイズビジネスが広く社会から認知され、商店主の事業転換、脱サラの対象として認識されるようになったのは、1980(昭和55)年頃であろうと推定している。それは、通産省がフランチャイズシステム経営近代化推進会議より「フランチャイズ・システムの近代化について」と題する極めて優れた提言を発表したのが1982(昭和57)年7月であり、この前後から、独立、起業、事業転換の有力な手法として社会から認識されるようになったからである。

4.メガフランチャイジーの類型

 メガフランチャイジーを様々な切り口から分類している。例えば単一本部型と複数本部型、メガフランチャイジー特化型と自社ブランド育成型、会社の生い立ちによる分類などである。
 中でも興味があるのは、自社ブランド育成型である。本書では、およそメガフランチャイジーを目指して成長する過程で、自社ブランドの開発・育成を考えない経営者はいなかったとした上で、メガフランチャイジーで自社ブランドの育成に成功した事例は殆どないとする中で、唯一成功した事例としてチタカ・インターナショナル・フーズ(株)の「パステル」というイタリアン・レストランと「パステル・デザート」というカップデザート販売店、合計して約100店、2004年実績で130億円の売上高を上げているとしている。

5.第2世代メガフランチャイジーの登場

 最近拡大したメガフランチャイジーが中核としている本部は、実態分析から宅配ピザのピザーラ、牛角及びその他の焼肉店、居酒屋、BOOK OFF、ハードオフ、コンビニ、学習塾等である。これらの本部の共通項は、1990年代以降に成長したか、もしくは多数店舗の展開を奨励した本部が多い。
 第2世代メガフランチャイジーの特徴は、単一業態特化型(コンビニ、学習塾等)と外食にサービス業や小売業を付加する異業種選択型が見られることである。これは中核となる外食フランチャイザーが第1世代のように「食の革命」を起こすほどの革新的業態ではなく、日常的な食の延長線上にあり、チェーン規模としても数百店止まりの事業であるからだろう。

第2章 メガフランチャイジーを検証する

1.アンケート分析

 序章で紹介したメガフランチャイジー及び予備軍109社に対して、2005年8月にアンケート調査票を郵送して31社より回答を得た。
そのアンケートを基にして、様々な分析を行っている。
 中でも成功要因を複数回答で回答してもらった分析が有用であるので、転載する。(P54)

メガフランチャイジーとしての成功理由(複数回答)

成 功 要 因 回答社数
優秀なチェーンに加盟したこと 20
店舗拡大またはチェーン数拡大により相乗効果が出たこと 12
優秀な従業員を確保できたこと 11
経営者にリーダーシップがあったこと 10
チェーン本部の指導やマニュアルを守った
第1号店が成功し、資金的に余裕ができた
最初から資金に余裕があったこと
チェーン本部の指導にこだわらず、独自の工夫やノウハウを開発したこと
自社独自の教育システムを持っていること

 フランチャイズ・システムでは、本部が提供する仕組みやノウハウを加盟店が忠実に実行することが成功の基礎であるが、当然多店舗化する中で、本部から提供されたノウハウをアレンジし、より良いモノとして社内に蓄積していくことは当然であろう。
「独自のノウハウの有無」について聞いたところ、回答企業の22社(71.0%)が「独自のノウハウがある」と回答している。独自のノウハウの本部との共有については、回答が別れた。

独自のノウハウの本部への報告・共有

報告・共有 回答社数
本部には報告していない 10
本部に報告し、本部も積極的に活用している
本部に報告しているが、本部は採用に消極的である

独自のノウハウの内容(複数回答)

独自のノウハウの内容 回答社数
店舗運営に関するもの 18
販売方法や販売促進方法の開発 11
サービス方法の開発
新しいサプライヤーの開発
新商品やメニューの開発や発掘
従業員の教育方法
従業員向け、アルバイト向けのマニュアル開発
複合業態の開発
その他

 最後にフランチャイズ・システムについての評価を聞いてみたが、評価は二分されている。

フランチャイズ・システムについての評価 回答社数
本部と加盟店双方にメリットがある仕組み 11
どちらかと言えば、本部に有利なシステム 10
加盟社側に人材等の経営資源がある場合は良いシステムである
本部だけが有利、利益を得る、著しく不合理なシステムである
その他
無回答
無効(複数に回答)

 このアンケート調査は全くオリジナルな調査であり、今後様々な利用方法が考えられる。

2.株式公開メガフランチャイジーの財務分析

 株式公開をしているメガフランチャイジーの内、8社を選んで、財務的な切り口から、その特徴や傾向を分析している。
分析を行った企業は、(株)アイエー、(株)オートセブン、(株)かんなん丸、
(株)シー・ヴイ・エス・ベイエリア、(株)トップカルチュアー、(株)ナック、(株)バッファロー、大和フーズ(株)の8社であり、有価証券報告書やIR情報を基にしている。(株)オートセブン、(株)トップカルチャーは連結決算書、その他企業は単体決算書を使用した。
 まず、安全性、収益性、安定性について8社を比較して分析しているが、いずれの指標も概ね好調である。
 収益性と安定性については高収益・低成長グループと、低収益・高成長グループに大別できる。
 更に、個別企業の財務分析を行っているが、中小企業診断士の一番得意とする分野だけあって良くできている。各社の概要、安全性、成長性、収益性、キャッシュフロー、まとめの6項目で分析している。
 中でも特に注目すべきは、フランチャイズ本部とそのフランチャイジー(単一本部加盟型)との財務分析の比較を行っている点である。
 まず、かんなん丸と大庄の財務分析の比較である。(かんなん丸は大庄の単一加盟店と理解して良いが、1店のみドトールが入っているが、全体の中では無視しても大勢に影響はないと見ている)

大庄とかんなん丸との財務比較(P83)

  財務指標(平成17年度) かんなん丸 大 庄
安全性 自己資本比率(%) 79.8 61.7
流動比率(%) 138.3 65.6
当座比率(%) 115.0 50.0
固定長期適合比率(%) 91.8 118.5
成長性 売上高前年比(%) 112.7 105.6
営業利益前年比(%) 93.7 101.7
収益性 売上高総利益率(%) 69.8 67.8
総資本営業利益率(%) 16.4 6.1
売上高営業利益率(%) 10.3 4.5
販売・管理費比率(%) 59.3 63.3
法定福利比率(%) 1.3 2.4
人件比率(%) 27.7 30.8
全従業員1人当り売上高(百万円) 11.5 10.8
商品回転率(回) 164.0 132.3
資本回転率(回) 1.6 1.4
固定資産回転率(回) 2.2 1.6

 安全性と成長性については、フランチャイジーであるかんなん丸の方がフランチャイザーである大庄よりも優れている。特に総資本営業利益率では約10%、売上高営業利益率では約6%の差があり、フランチャイジーの方が利益率が高いことは特筆すべきことである。
 勿論、フランチャイジーはすべて直営店であり、本部は直営店と加盟店に対する指導料と食材販売差益であり、ビジネスモデルの差はあるが、一般的にはフランチャイザーが儲かり、フランチャイジーは儲からないと考えられがちであるが、かんなん丸と大庄では、そこが逆転している。
 次に(株)バッファローと(株)オートバックスセブンとの財務分析の比較を見てみる。(P99)

決算年月 2003年3月 2004年3月 2005年3月
企業名
売上高総利益率 29.1 39.4 29.9 40.0 30.1 39.5
営業利益率 3.3 5.4 2.7 5.9 3.2 5.7
経常利益率 4.5 6.8 4.6 6.7 5.6 8.4
売上高前年比 101.2 110.3 98.5 136.5 99.9 108.4
売上高(百万円) 230,478 5,364 227,077 7,323 226,799 7,941

 企業名はOは(株)オートバックスセブン、Bは(株)バッファロー
フランチャイザーであるオートバックスセブンより、フランチャイジーであるバッファローが収益性の上でも、成長性の上でも優れている。
大庄でも論じた通り、本部と加盟店は収益構造が違い、一概に加盟店優位ということは言えない。まして、上場企業に成長したかんなん丸やバッファローは、加盟店の中でも最優秀な業績を誇る加盟店であり、この一事で本部より加盟店が優位ということはできない。しかし、フランチャイズの利益分配について、しばしば「フランチャイザーがフランチャイジーを搾取している」という安易な意見が行われるが、この分析結果を見れば、慎んだ方が良い。
むしろ、本部と加盟店の利益配分についてまともに議論した実績は、筆者の知る限りでは無い。本書がわが国で初めての議論であると思っている。今後フランチャイズの経営論としてザーとジーの利益配分は避けて通れない問題点である。その時に本書が議論のきっかけになれば幸いである。是非、ここは多数の読者の判断を仰ぎたい部分である。
 この章の最後に「ジャパニーズドリームの実践者」という項目がある。これは脱サラや社員独立制度を利用して、裸一貫からメガフランチャイジーに成長した人達の分析であり、具体的には次の4社である。(P116)

企 業 名 代 表 者 本 社 店 舗 数 主力チェーン 年商
セント・リングス 青木顕侍 静岡県 29 ピザーラ、
牛角
22億円
マンツーマンアカデミ 伊藤和則 千葉県 46 スクールIE 12億円
かんなん丸 佐藤栄治 埼玉県 68 庄や 63億円
JIM 池田時浩 茨城県 11 ファミマ 20億円

これからフランチャイジーを検討する方や、新規に法人が多角化を検討する場合の参考資料になると思うので、ご一読をお勧めする。

第3章  メガフランチャイジー事例集

 本書を作成するに当たり、メガフランチャイジー名簿から各業態別に20社を選択して、2年間をかけて執筆者が全国に事例聞き取りに歩いた。20社の調査を行ったが、出版に際し、4社から掲載を辞退する旨のお申し出でがあり、結局16社を掲載できることとなった。
 掲載について快諾いただいた、各社に厚くお礼を申し上げたい。掲載した16社は次の通りである。

社 名 代 表 者 本社所在地 主力チェーン 店舗数(FC部門) 年商(FC部門)
ありがとう
グループ
井本雅之 愛媛県 モスバーガー
TSUTAYA、
ブックオフ 等
100店舗
114億円
岡田屋 岡田清七 神奈川県 ダスキン、
ミスタードーナッツ
25店舗 30億円
かんなん丸 佐藤栄治 埼玉県 庄や、日本海庄や
67店舗 62億5千万円
近藤組 近藤浩之 三重県 焼肉屋さかい、
高粋舎 等
18店舗 17億円
さわやか 伊田勝商 東京都 KFC、牛角 等 71店舗 60億円
CVSベイエリア 泉沢豊 千葉県 サンクス 130店舗
(含むFC店)
265億
8,300万円
JIM 池田時浩 茨城県 ファミリーマート 11店舗 20億円
せんと・リングス 青木謙侍 静岡県 ピザーラ、 牛角 等 30店舗 23億円
第一フード
サービス
長谷川博郁 青森県 KFC、
モスバーガー 等
53店舗 45億円
タニザワフーヅ 谷沢憲良 愛知県 KFC、吉野家 等 85店舗 90億円
チタカ・インターナショナル・フーズ 角日出夫 愛知県 KFC、
ミスタードーナッツ
46店 49億円
豊田産業 豊田憲保 愛知県 焼肉一番カルビ、
丸減ラーメン 等
13店舗 24億円
ヌマニュコーポレーション 沼生進 栃木県 ハードオフ、
ブックオフ 等
54店舗 40億円
フジタコーポレーション 藤田博章 北海道 ミスタードーナッツ、
おむらいす亭 等
79店舗 91億円(全社)
マンツーマンアカデミー 伊藤和則 千葉県 スクールIE 等 47店舗 11億円
メガエフシーシステムズ 中島博康 神奈川県 吉野家、牛角 等 38店舗 31億円

 以上の16社について
1.会社の沿革
2..メガフランチャイジーとして成功した要因
3..他のメガジーと異なる特徴について
4..会社の目指す今後の戦略
について詳説している。この章のみを単独で読んでも、十分読み応えのある内容である。

まとめと課題

1.本書の意図

 この本は16名の中小企業診断士の2年間に亘る努力によって生まれた本である。交通費すら自弁で支払い、手当もなく、すべて自費でまとめたものである。そういう意味で商業出版には馴染まない本である。
 類書は「リンク総研」がダイヤモンド社から出版した「メガフランチャイジー戦略」があるのみである。
それと本書が根本的に違う点は、第1章の最後に「メガフランチャイジーは苦難の歴史」と書いた通り、いかに「スクラップ&ビルド」が多く、決して最初からメガフランチャイジーが成功裡にスタートしたわけではないことを、事例を通してくどい位詳細に書いている点である。
メガフランチャイジーの株式公開は極めて稀な事例であり、最初から株式公開を意図したメガフランチャイジーは、我々の調査では1社もなかった。
むしろ、脱サラ、中小・中堅企業の事業規模拡大、全面的事業転換がメガフランチャイジー化する通常の道であり、株式公開は決して目的ではなく、1つの結果に過ぎないのである。

2.メガフランチャイジーはもっと多数いた

 冒頭にも書いた通り、本書は雑誌、新聞、インターネット等で検索した109社をメガフランチャイジーと認定して、その中から取材、アンケート調査を行い出来上がった本である。(名簿の公表はしていない)
 しかし、今になってみると、この109社の名簿にはいろんな問題があった。まず、到底メガジー予備軍とは呼べないフランチャイジーや、フランチャイズ部門を縮小してしまったフランチャイジーが20社程度含まれていることが分かった。
 逆に、TSUTAYAがフランチャイズショーで配布した会社案内には、自社の有力加盟店30社程度の名簿を公表していた。またBOOK OFF、HARD OFF、オートバックスセブン、コンビニ等には未知のメガフランチャイジーが50社程度は存在することが明らかになってきた。
 メガフランチャイジーの正確な名簿を入手することは極めて困難であり、正確な名簿を持っている人はいないと思うが、本書を書く内に、かなり多数のメガフランチャイジーの名簿が出来上がってきた。筆者の意見では基本の109社を基礎として

 109社―30社+50社=約130社(がメガフランチャイジーの実数)

 という構図が出来上がってきた。
勿論、これによって本書の価値がいささかも減少するものではないが、やや外食に偏り過ぎたのではないかと心配している。

3.加盟店政策について

 第1章の基調をなしている部分は、中核となるフランチャイズ本部の加盟店政策である。これは、新説乃至は仮説と断ってあるが、時間を取って、せめて各社の広報室に聞き取り調査をすべきであった。過去に出版された図書の引用に依存したが(一部経営者から直接聞き取りした部分はある)、広報室を取材することにより、加盟店政策が単なる仮説ではなく、会社の明確な方針として実行されたことが明らかになり、日本のフランチャイズ・システムの歴史を振り返る場合、第一級の資料となる可能性があったのに、残念なことをした。
 なお、ファミリーマートについては、筆者が広報室に直接取材して1FC-Cの新設由来を聞き取り、「フランチャイズショー&ビジネスエキスポ2006を振り返る」の中で、引用することが出来た。
 折角、時間とお金をかけて書くからには、第一級の資料として、将来に残る基本図書に仕上げるべきであったと反省している。


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