「黒川孝雄の美」200編を書き終えて

2011年(平成23年)12月に書き始めて、100編に至るまで約3年を要した。1ケ月につき3偏を書いた勘定である。2014年7月26日号の「国東半島の六郷満山文化を巡る」が、丁度100編に当たる。概ね1ケ月に3回の割で書いてきたことになる。2014年8月5日の「ボストン美術館 華麗なるジャポニズム展」が101編目に当たる。その後2015年12月29日の「神奈川県立美術館 所蔵名品展」まで、書き綴り約180編にまで至った。概ね、1ケ月に4.7編の割になり、かなりピッチを上げたことが判る。                                             しかし、悲劇は、その直後に起きた。年齢も満80歳にとなり、(株)フランチャイズ研究所の仕事を閉鎖しようとして、従来パソコン(2台)、ブログ一切の管理を依頼していた会社から、管理会社を2016年1月1日付で変更することにした。勿論、コストが安くなることも魅力であったが、大きな会社組織で、様々なサービスを割安で受けられるメリットを感じたからである。十分打合せをし、万全を期した積りであったが、なんとブログが1月4日に全部喪失してしまった。よくよく事情を調べてみたら、私は、従来のブログの管理会社をそのまま使用し、その管理(年間維持費の支払い等)を新会社に依頼する予定であったが、新会社は自社のブログを利用する方式を検討していたのである。ブログ180編は、かくして全部抹消されたのである。幸い、最初の100編は、CDに焼き付けて、友人・知人に配布し、私の手元にも5枚ほど残っている。(「黒川孝雄の美」 第Ⅰ輯)     問題は、その後の80編の回復である。美術展の回復は諦めた。奈良・京都の古寺巡礼は、逐次回復していく方針である。(幸い原稿と写真は手元に残っているので、若干の修正・補正を加えて回復する方針である。)しかし、いまだに回復はしていない。                                                             気分も新しく、2016年1月4日に「智積院 等伯一門の障壁画と庭園」から書き始め、2017年6月19日に「新薬師寺  十二神将の寺」で、無事200編となった。101編から200編までは、5.5日に1回の割(1ケ月に6編の割)で書いたことになる。                         私にとっては、書き易い記事は、奈良・京都の古寺巡礼である。大学生時代から65年に及ぶ経験があり、ほぼすべての古寺には拝観した記憶がある。仏像にも愛情が多い。50年、60年経っての記憶であるだけに鮮明に思い出すことが多い。逆に、書き難い記事は、西洋中世の美術である。16世紀~20世紀の西洋美術は、せいぜい30年から50年程度の知識しかなく、親近感も薄い。印象派とか日本近代美術は、見る機会が多かったが、その以外の抽象画には、出来るだけ近づかないようにしている。                           現在1ケ月のアクセスは6千回であり、単純に日割りすれば1日200回である。これが多いか少ないかは分からないが、毎月増加していることは間違いない。望洋会に記事が紹介されるようになったのは、2012年9月9日の「荻須美術館」からである。紹介されると、その後の3日間で20アクセスが増加する。望洋会の会員の中で、メールを操作できるのは15名程度と聞いているので、5名は望洋会以外の方が記事を見てアクセスされるものと思う。               さて、これから201回目に向かう訳だが、ピッチは落とさず、月間6回、年間70回を目途に、再開したいと思う。最終的な目標は500回を目指している。計算では4年程度を要することになる。別に、急ぐ仕事も無く、「美」の記事を書くことを楽しみにして、生きたい。多分、命ある限り、美への愛着は尽きることは無いと思う。                                  今後は、美術展や、古寺巡礼だけに頼らないで、私の「日本美術論」例えば「琳派の美」、「岩佐又兵衛論」、「北斎論」、「尾形光琳論」など、私の好きな画風、画家を自分の意見で書いてみたいと思う。そのように考えていたら、年来の友人であるY君から注文があった。「日本人の美における、わび、さび、ひょうげ、について」をまとめてくれとの依頼であった。                  本格的な茶道を正規に学んでいない私にとっては難題であるが、年来の友人からの依頼であるから、是非挑戦してみたい。このように考えると、生涯を掛けた美術論の研究が必要になり、改めて基礎から学び直す覚悟が必要になるであろう。      今、一番興味があるのは江戸時代である。江戸時代については、従来あまり興味もなく、知識もなかったが、浮世絵や岩佐又兵衛を調べる間に、すっかり虜になり、江戸時代の文物、歴史、思想に強い興味を持つに至った。           なお、200編記念のCDを作る計画であるので、親しい方には配布したいと思う。(「黒川孝雄の美」 第Ⅱ輯)                                            なお、望洋会HPへのアップについては、佐藤治、中山明俊の両学兄に大変お世話になった。篤くお礼申し上げる。